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映画「死刑基準」 [視聴]

映画「死刑基準」は、死刑廃止論と冤罪をキーワードにした90分程度の映画。

死刑の基準は永遠に決まらないと思いますが、それは兎も角として。水戸、大伴そして麻里子という法学部で法を学んだ学友が、ある事件をめぐって巻き込まれていくというストーリー。死刑廃止論の扇動家として有名になった大伴の妻が何者かによって殺害され、大伴が容疑者の死刑を求刑し、かつ、往年の自分の主張であった死刑廃止論の取り下げた(その社会的責任として弁護士バッジを外すという応答付き)その一方で、水戸と彼らの恩師であった堀田弁護士が控訴審で検察官となった麻里子と大伴に対峙する。

授業の教材として使うとしたら、水戸の父親である元裁判官が死刑か否かを判断した場合のことを回顧する辺りからかなと個人的には思う。とは言え、死刑廃止論は、対置される死刑存置論の必要性を併せて検討する必要がある大きなテーマであり、そこへ加えて冤罪を組み込むと、「死刑は被害者遺族の復讐のためのものではない」という弁護士になった水戸の言葉で一応の締めをしたように感じもしたが、やや十分な気持も残る。授業の教材としては無しか。 

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死刑基準 (幻冬舎文庫)

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  • 作者: 加茂 隆康
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2010/12
  • メディア: 文庫



タグ:死刑
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映画「一応の推定」 [視聴]

映画「一応の推定」は、保険の正義とは何か、会社の正義とは何か、そして、法とは何かを考えさせらる約2時間の映画。

保険とは、いつか誰かに訪れる危険を、それまでに社会構成員(保険者)みんなが少しずつ金銭を出して貯蓄しておくことで乗り切ろうとする仕組みである。が、現実には 保険に加入する保険者の前には巨大な金銭が目の前にある感覚を覚えなくもなく、集金された資金から不当に金銭を受け取ろうとする人がいないとも言えない。ここに現れるのが「保険詐欺」であり、保険詐欺かどうかを判断する調査員を題材にしたのが映画「一応の推定」。

そもそも「一応の推定」という概念は、法学において学ぶ概念の1つ。講義では「通常では生じ得ない事実の発生が認められる時に、因果の連鎖に関する具体的事実の主張・立証がなくとも裁判所が因果関係の充足を認め、損害賠償請求権の発生を認めても差し支えないとする(論理)」として学ぶのではないかと思われる。

この映画「一応の推定」では、保険詐欺のための自殺か、それとも(何らかの不慮の原因による)事故かが調査される。自殺であれば保険金を支払う責任を保険会社が負う必要はない(自殺免責)。事故ならば当然支払う義務を保険会社が負う必要がある。 

したがって、保険会社としては自殺免責と判断できれば利益となる(し、誠実な保険者の権利を守ることにもなる)。では、映画の中の調査員(柄本)と保険会社の若手社員(平岡)は、どのように正義と向き合ってゆくのだろうか。一見の価値があると思う。 

なお、映画鑑賞の余裕がない場合は、原作(広川順「一応の推定」 文藝春秋2009年)を是非、手に取っていただきたい。

一応の推定 (文春文庫)

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  • 作者: 広川 純
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/06/10
  • メディア: 文庫



 

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  • 作者: 広川 純
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/06
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